花木の花の咲かせ方 施肥は新芽が動き始めるまでに。
紫陽花 (あじさい) |
植木の中でも花を咲かせるのが一番難しい花木です。 アジサイは、小枝の先端に近い一番大きな芽が花芽になりますので、花の後、花がらを取る程度にするのが、毎年花を咲かせるコツです。 植木鉢で育てる時は、水切れに注意(乾燥期は、鉢受けを置くとよい) 大きな花を咲かせるには、枯れ枝や、花柄を取る程度で木を大きくする。根元から出ている太い新芽も残す(翌年花が咲きます)。 樹形を小さくしたい時 ①根元から全部切ったときは、翌年花は咲きませんがそのままにして おくと次の年に咲きます。 ②まず株の半分を切り詰め、翌年残り半分を切り詰める。 挿し木は容易=鹿沼土。 |
うめ | 梅の木の剪定は、何処から切ってもかまいませんが9月から翌年5月末までに。これを過ぎてから切り込むと、出来始めた花芽が葉の芽に変わり花が付きません。 |
エニシダ |
切り込むと枯れます。 |
キンモクセイ ギンモクセイ |
春に出た新枝の葉の付けねに花芽をつけます。 剪定は10月に花が終わってから3月中に。元気な木は、強剪定しても大丈夫です。 |
さくら |
「桜切る馬鹿」と言われるのは、桜の木は切り口が腐りやすく、幹に腐りが入ると空洞化になるからです。 やむを得ず枝を切る時は、枝の途中からでなく、幹際から切ると樹皮が巻いて腐りにくくなります。切り口には、防腐剤や消し炭を塗っておくと良いです。 最近聞いた話ですが、ワサビを切り口に塗ると殺菌効果が上がるそうです。 桜の根は、浅く横に張るのが特徴です。根の周りを人が踏まないように、出来れば枝先の下ぐらいに柵を設けるのが理想です。根の周りにこぶし大の石を敷いて、直接地面を踏まないようにして根を保護している桜の名所があります。 桜の木は害虫の種類も多く葉の状態をよく観察し、早いめに殺虫剤(1000倍液)で駆除して下さい。 天狗巣病・宿り木が、枝に出やすく見つけたら切除する。 繁殖は、接ぎ木法。 |
ざくろ |
元気な小枝の先端に花芽をつける。 幹から出たヤゴ、絡み枝や立ち枝を切り取る。トゲに注意。 |
サルスベリ | 新芽の先端に花芽をつけるので、剪定は花が終わってから3月までに。 |
ジンチョウゲ |
剪定は花の直後。樹齢短い。 移植困難、移植は根を切らないようにさぐり掘りをする。 挿し木は容易=鹿沼土。 |
椿類・サザンカ |
乾燥に注意。剪定は、枝先の三ツ枝を切りとる。 強く切り詰める時には、必ず受け枝を残しておくこと。 挿し木は、夏の土用にだんご挿し。根をもらって根挿しもよく芽が出ます。 |
植木鉢の藤 |
5月~9月まで、プラスチックのタライに水を入れて腰水に浸ける。葉が落ちてからツルを切り取る。 |
ライラック |
切り込み過ぎると枯死しますので、地際のヤゴや枯れ枝を切るぐらいにするのが無難。 花は、先端の芽に咲きます。 水切れ注意。 この木は、イボタノキを台木にして接ぎ木しています。台木から出た芽は、早めに切り取って下さい。そうしないと台木に負けてしまいます。 |
ツツジ類 |
夏の土用に花芽を付けますので、剪定は花が咲き終わってからすぐ。5~6月 |
ヤマブキ |
枝の先端に花芽をつけるので枯れ枝を取る程度。 |
家の周りの害虫
植木・人に害を与えるもの
2010年4月22日更新
チャドクガ 桜の花が終わり葉桜になる頃と、お盆の頃2回発生する。 成虫(ガ)になるまでに脱皮を繰り返し、この抜け殻が残っている間は、この下へ行っただけでも痒くなり皮膚の弱い人は、湿疹が出来てなかなか痒みが取れません。 この抜け殻は、毒針を持っており、目に見えない粉になって知らない間に衣服の繊維を通って入り込みます。 気温の高い間、皮膚の毛穴が開いている為特に注意。 |
椿 サザンカ お茶の木 |
対処方法 湿疹のひどい時は、お医者さんへ行くのが一番。 入浴して石鹸でよく洗い、ムヒやキンカンなど売薬でも、大抵は1週間ほどで痒みが止まり湿疹も消えます。 小さい子供さんを近ずけないように。 駆除方法 ①新芽を食べ始めたごろは、近くの葉の裏に群れになっていますから、虫のいる葉を取るか、花木の殺虫剤を使って駆除出来ます(1,000倍液)。 ②幼虫は、葉肉を食べますので葉が白くなっているので、葉の上から見付けて切り取るのも方法です。 ③黄色いガが飛んでいるのを見つけたら捕殺します。 ④葉の裏に黄色い綿のような卵を産み付けるので葉ごとちぎって駆除します。 注;脱皮を始めたら殺虫剤を使うと安全です。 庭掃除する時、木の下の土ぼこりにも長い間残っているので、水を撒くなどするとよいでしょう。 |
イラガ 梅雨に入った頃に発生し、夏の終わりごろまで繰り返し発生する。 緑色をしていて、葉の裏に隠れて大きくなるため人目につきにくい。 体が葉に触れた時に刺される。 感電したような痛みが走り,腫れ上がり痒くなります。 |
柿木 楠の木・カシ カナメ・ チノキ・ もみじ類サクラ ナンキンハゼ フウ その他 |
対処方法 湿疹のひどい時は、お医者さんへ行くのが一番。 ムヒやキンカンなど売薬でも、大抵は1週間ほどで痒みが止まり湿疹も消えます。 剪定作業は、手袋・厚めの長袖と帽子、首を保護すると刺されません。 駆除方 法 ①新しい葉を食べ始めたごろは、近くの葉の裏に群れになっています。その葉を取り除くか、花木の殺虫剤を使って駆除出来ます(1,000倍液)。 ②幼虫は、葉肉を食べますので葉が白くなっているの見付けて切り取るのも方法です。 ③秋に卵型のさなぎになり越冬します。枝の節の下側、幹の土際や窪んだ所、庭石やブロックの目地等、雨のかかりにくい所に居ます。これを探して潰して下さい。 |
スズメバチ アシナガバチ 梅雨に入った頃から巣作りを始める。 巣が大きくなり蜂の数が増えてくる秋に被害が多くなる。 ミツバチ 通常飛んでいる時は特に害はありませんが、巣に触ると攻撃してきます。 分蜂して大きな蜂の塊を時々見かけますが、支障のない時はそのままにしておけばどこかえ行ってしまいます。 |
カイヅカイブキ
ウバメガシの生垣
家の軒下
石垣の隙間など |
対処方法 刺された時は、直ぐにお医者さんへ行くのが一番です。 庭仕事や山へ行く時は、白い帽子をかぶると良い(黒いものを攻撃する習性があるようです) 突然、羽音が聞こえた時は、直ぐに身をかがめ低くなってやり過ごしてから避難する。 竹ざおなどの長い棒で蜂の巣を落とすのは禁物です。蜂は棒を伝わって攻撃してきます。特に目を狙ってきますので注意。 駆除方法 スズメバチは、住宅地の場合保健所にお願いすると駆除してくれます。 アシナガバチは、動力噴霧器で遠くからスミチオン等(1,000倍液)を散布すれば安全に駆除できます。 市販のジェット殺虫スプレーでも出来ますが、逃げる用意をして作業すると安心す。 |
やぶ蚊 |
主に庭の植え込みや草むら。 |
対処方法 虫除けスプレーも良いですが、携帯用の蚊取り線香が効果あり。 駆除方法 あまり効果的な方法はありませんが、蚊の発生源である水溜りを作らない。 家の周囲の溝の水を流れを良くしておく。 かいしょ(集水枡)の蓋が格子状の場合は、網戸用の網を蓋の下に敷くのも良い。 |
シロアリ ありの巣 ありの行列 |
切り株(松ノ木の株) 芝生 庭石の下 植木鉢・ |
駆除方法 シロアリは、枯れ木や切り株、特に松の切り株をそのままにしておくと大量のシロアリが住み着いて、家の床下をいくら駆除しても切り株から次々出てきます。 ありの巣には、市販されている「ありの巣コロリ」等がありますが、雨が降ると効果がなくなります。 ありの巣には、石灰硫黄合剤の10~20倍液を巣穴や周りに流し込むと良い。 硫黄の粉を撒くとありの行列は消えますが、草花や植木のそばでは薬害を起こします。 |
アブラムシ(ゴキブリ) |
腐りにくい落ち葉(タイサンボク・カシ等)の中 |
対処方法 植木の肥料になるからと落ち葉を積んでいるお家がありますが、腐らないまま残っている落ち葉は、雨水が通らないためアリや、アブラムシの住処になります。早めの撤去を。 春に落ちる常緑樹の葉は、硬くて腐りにくいものがあり、ある家へ植木の手入れに行った時、落ち葉を取り除くと数え切れないほどのゴキブリが出て来て、手におえなかった事がありました。 |
戻る
主な庭木の手入れカレンダー 2018年4月24日 更新
クロマツ・アカマツ
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
剪定 |
ミドリ摘み、 太枝おろし |
古葉取り・整枝 ・整葉・幹掃除。 | ||||||||||
施肥 | 寒肥 | 寒肥 (油粕・骨粉・魚紛)。植木鉢は油粕の固形肥料にする。梅雨期は中断する。 | 寒肥 | |||||||||
水 | 冬季の水やりは、午前10時ごろ。 5月の乾燥時、梅雨期の少雨に注意 。 | |||||||||||
移植 | 2月が最適、おそくてもミドリの葉が伸び始めるまで | |||||||||||
害虫駆除 |
2月にコモはずし マシン油乳剤 |
スミチオンなどの1000倍液+展着剤 (マツケムシ・マダラカミキリムシ・シンクイムシ・コナカイガラムシ・アブラムシ・アワフキムシ) |
コモかけ マシン油乳剤 |
|||||||||
備考 |
ミドリ摘みは、小さい芽を早い時期に、大きい芽を最後に3回ぐらいに分けて作業するのが理想的。 樹芯を切って樹形を低くしたい時も5~6月の樹盛の強い時に行う。アカマツは、ゆるいめに。 古葉取りは、8月になると出来ますが木によってそれぞれ違いがあり、小枝の樹皮が剥がれなくなってから行うのが理想的です。 古葉取りのことをみがきとかもみあげといいますが、これは、古葉を採ると同時に、新しい小枝の外枝 (下枝)を1~2本を残し、その新葉を5枚(10本)に揃えると美しい仕上がりになります。アカマツは、多く小枝を残し新葉はそのままで。 葉にハサミを入れる時、ミドリ摘みをしてから伸びた新葉の中に摘み残しの長い新葉があります、葉先を揃えるとき短い葉より少し短いめにすると切り口の茶色になるのが少し目立たなくなります。 古い木を移植する時は、1~2年前に根回しを。根廻しの時に1本だけ中位の横に伸びた根を残し、底根や太い根は切ってしまいます。そして1年ほど経過してから掘り取取り、植える時に、かぶせた土をしっかりと突き固めて、土で水鉢を作りたっぷり水をやり仕上げます。大抵の木はこれで根付きますが、根が荒れて小根が少ない時は、2~3回に分けて2~3年かけてやると良いでしょう。鉢土が緩まないように硬く巻く。移動するとき引きずらないように。鉢土が緩むと枯れたり、いつまでも元気が出なくなります。 マツクイムシにやられた木は、初夏になると緑色が醒めて、秋には枯れてしまいます。出来るだけ早く切り取ってください。根もはやい目に掘り取って下さい、シロアリの巣になります。マダラカミキリの駆除をするしか予防方法はないみたいですが、毎年手入れをしている松の木にはセンチュウが入りにくいみたいです。 石灰硫黄合剤の散布は、展着剤不要。カエデの葉が落ちてからカエデの新芽が伸び始めるまでに。これ以外の剪定後の散布は100倍くらいの極薄めにしてください。日本酒を霧吹きで散布するのも艶が出てよいと先輩の職人さんに教えてもらったことがありますが、今は断酒していますのでやったことはありません。(2012年頃から製造されていないようです) 最近、緑色の葉と同じ色の細い虫を、春先から秋にかけて見かけるようになりました。大量に発生した木は、気がつかない内に下枝から順番に上へ行き、葉がなくなると枯れてしまいます。スミチオンの1000倍液を散布すれば居なくなりますが、又すぐに発生しますので油断しないで。秋にかけて冬芽と同じ様な小さい卵型のサナギが松葉の間に無数に出来ますので取り除いて潰してください。 |
五葉マツ・姫コマツ
消毒は、スミチオン1000倍液+展着剤 (マツケムシ・シンクイムシ・コナカイガラムシ・アブラムシ・アワフキムシ) 剪定作業は、両手ハサミをつかわない。(葉を切るといつまでも茶色いままになって見苦しい)。 ミドリ摘みはしないように。2番芽は発芽しにくい(関西の場合)。 最近、緑色の葉と同じ色の細い虫を、春先から秋にかけて見かけるようになりました。大量に発生した木は、気がつかない内に下枝から順番に上へ行き、葉がなくなると枯れてしまいます。スミチオンの1000倍液を散布すれば居なくなりますが、又すぐに発生しますので油断しないで。秋にかけて冬芽と同じ様な小さい卵型のサナギが松葉の間に無数に出来ますので取り除いて潰してください。 |
モウソウ竹
庭に植える場合、モウソウの小作りと言って小ぶりに育てるのがコツです。樹木は混ぜて植えないで、ナンテンかマンリョウ、シャガ等の下草が似合います。根が他へ移らないように、GL80cm以上の仕切りを埋め込むと良いでしょう。 繁殖して変色した古い竹は、早い目に間引きを。 背丈を低くしたい時、タケノコが伸びきった時タケノコを揺さぶって上部を落とすこともできますが、硬くなりすぎると失敗します。 柔らかいタケノコを採りたい時は、真さ土を補充すると良いでしょう(地下茎が、仕切りを越えるので注意)。 他の竹もほぼ同じですが、ナリヒラ竹は、別名ダイミョウチクと言われる通り、段造りに仕上げるのが普及しています。これは、一段ごとに小枝を1~2節残して剪定します。虫に食われて葉が白くなった時は、葉をつまんで切り揃えるとすぐに新芽が伸びてきます。寒くなるまでに。 株立ちのキンメイチクは、枯れた竹を切り取り、中に溜まったごみを掃除して玉造りにするとよいでしょう。 ササ類は、伸びてくる葉の芯を抜いて伸びるのを抑える。 竹の毛虫は、暖かくなってから寒くなるまで何回も孵化します。葉が白くなると葉の裏に無数に幼虫がおりますのでその葉を切除する。スミチオンの千倍液ですべての葉の裏を丁寧に散布して下さい。 |
マキ
剪 定 二葉透かし・玉仕立て。二葉透かしは、古い葉の揉み上げ 施 肥 寒肥 油粕・骨粉などを埋め込む 植木鉢は、油粕の固形肥 料にする。梅雨期は、中断する。寒肥 水やり 通年。5月の乾燥時、梅雨期の少雨に注意 移 植 鉢土を割らないように硬く巻く。暑さを過ぎてから。 消 毒 1000倍液+展着剤 (ミノムシ・コミノムシ・カイガラムシ・アブラ ムシ・コガネムシ) 備考 二葉すかしは、手バサミで丁寧に。 コガネムシ(ブイブイ)の食害は、蝉が鳴き始めると同時に葉先を食い荒らして茶色くなってきます。 コミノムシも大量発生します。カルホス乳剤1000倍液に展着剤。 |
キンモクセイ・ギンモクセイ・ヒイラギモクセイ
剪定作業 新芽が出るまでに。花の後。 施 肥 寒肥、油粕・骨粉などを埋め込む 植木鉢は、油粕の 固形肥料にする 梅雨期は、中断する 水やり 通年。5月の乾燥時、梅雨期の少雨に注意。 移 植 寒い時の移植は葉の部分を切り取り枝だけにする。移植後は、水をたっぷりと。 通常は、選定をして鉢土をつける。 植える時水をたっぷりと、支柱要。 害虫駆除 消毒1000倍液+展着剤(ハマキムシ・ミノムシ) 備考 桜の花が終わる頃ハマキムシが発生します。(最近大量に発生している) |
モッコク
剪定作業 徒長枝の切り取り。古葉、花柄取り。 施 肥 寒肥 油粕・骨粉などを埋め込む。植木鉢は、油粕 の固形肥料にする。梅雨期は、中断する。 寒肥・水やり 5月の乾燥、梅雨期の少雨に注意 移 植 鉢土割らないように硬く巻く。暑さを過ぎてから 消 毒 1000倍+展着剤(ハマキムシ・ミノムシ・カイガラムシ 備 考 古葉取りは、マキとおなじです。 備考 桜の花が終わる頃ハマキムシが発生します。(最近大量に発生している) |
シュロチク・カンノンチク
剪定作業 徒長した竹を根元から切除・枯れ葉取り 施 肥 寒肥 油粕・骨粉などを埋め込む 植木鉢は、油粕の固形 肥料にする。梅雨期は、中断する。やりすぎに注意 移 植 根を乾かさないように、手早く。用土は水はけの良いも のを使用する。 注意 植木鉢では、受け皿に水を貯めないように。根腐れを起こして枯れます。 |
カシ・シラカシ・クスノキ
施 肥 寒肥 油粕・骨粉などを埋め込む 植木鉢は、油粕の固 形肥料にする。梅雨期は、中断する。 水やり 通年。5月の乾燥時、梅雨期の少雨に注意 。 移 植 鉢土を割らないように硬く巻く。落葉樹が散り終わる まで。 備 考 剪定は、さば尾にならないように注意。(小枝を均等に 2本にしない、1本を短くする。) |
落葉樹全般
施 肥 (寒肥) 油粕・骨粉などを埋め込む。植木鉢は、油粕の 固形肥料に。 梅雨期は中断する。 水やり 5月の乾燥時、梅雨期の少雨に注意 移 植 鉢土を付けない。水を使ってねり植えする。 |